医学の進歩を背景として在宅で人工呼吸器や胃ろう等を使用したり痰の吸引が欠かせないなど、生活するうえで医療が必要な子どもたちがいます。
ここでは代表的な医療的ケアをご紹介します。
〇人工呼吸器
息を吸ったり吐いたりする呼吸がうまくできないので人工呼吸器(ベンチレーター)で呼吸を補助します。
〇気管切開
肺に空気を送ったり、痰を吸引しやすくするために気管に孔を開けることを気管切開といいます。
〇吸引
唾液の飲み込みや痰を吐き出す力が弱いと、分泌物がのどに溜まって息苦しくなります。そのため、機器で吸引して取り除きます。
〇経管栄養
食べる機能が弱いと飲み込みの時に気管に食物が入り、肺炎になる恐れがあります。そのためチューブを使って胃などに栄養を安全に送ります。
〇導尿
神経の動きが悪く自分でおしっこが出せない場合があります。そのためチューブを使って膀胱(ぼうこう)に溜まっているおしっこをきれいに出します。
〇酸素療法
呼吸機能が弱く、常に高山に登っているように酸素が不足しています。そのため酸素ボンベや酸素濃縮装置を使って酸素を補います。
(イラスト 中畝治子さん)